雑記

リビング学習をやったらば、夏休みの宿題が快調に完了した件

さて夏休みが終わりに近くづくとトラブルに見舞われるのが、我が家の慣例である。

そう、言わずと知れた「夏休みの宿題」である。三日間で40ページの数学問題集を仕上げたり、いつも大変な目に遭っていた。

もちろん親の僕は状況確認するのだけれども、「まあ少し遅れているけれども頑張っているよ」である。

そして最終日が近づいて学校から配布されたチェックリストを確認して、事の次第を知るという塩梅である。自分の子供時代を振り返ると、夏休みの宿題などは、最初の十日間くらいで終わらせていた。

だから子供のような反応を示すのが、全く理解できない。

もしかすると作家が締め切りを守れないのも、似たようなものなのだろうか。仮にも「湘南文庫」としては、大変に気になるところである。

寿司でもなんでも、食べ時というものがある。それを逸してしまった、にっちもさっちも行かなくなってしまうのだろうか。

残念ながら僕は教師でもなければ、心理学者でもない。そうでなくても「空気を読まないヤツ」だから、子供心(いやもう立派な学生さんなんですけれども)

美味しいケーキであれば、いくらでも食べる者なのだけれどもなあ。鉱物ではないメンタイコおにぎりを我慢して食べるというのは、大学生とか社会人にならないと無理なのだろうか?

ともかく原因が分からなければ、対症療法で行くしかない。

そう、リビング学習するのである。

これは別に本人へ無理強いをしてはいけない。まだ大人ではないけれども、もう成人間近である。ただしリビング学習するのは、広い場所が必要だという理由でない。誰かに見られるという意識が、手を動かさせるのである。

鬼… でなくて、やさしい父親が「暖かい視線」を送るのである。

本人自身も驚いていたけれども、ほんの少しの意識変化が、宿題を継続して取り組む意識を大きく変化させる。そのせいなのか、宿題はグングンと、ものすごいペースで進んでいった。

そして、とうとう10日以上を残して、夏休みの宿題は無事に完了したのである。

これには本人だけでなく、親たちも喜んだ。いや、祖母たちも喜んだから、一族郎党が総出で喜んだと言っても過言でもないかもしれない。

めでたし、めでたし…….

と、うまく行けば、人生は苦労しない。

新学期が始まって、宿題を提出する段になって、英語の課題が一つだけ終わっていないことが判明した。ロナルド・ダールのThe Magic Fingerを読むことである。

別に読書感想文を提出するといった課題ではない。ただひたすら「読むこと」だけが宿題だった。

そこらへんが油断を誘ったのか、はたまた何があったのかは知らないけれども、ともかく本は登校日になるまで一回も開かれることはなかった。そして課題を実行したかどうかのチェックは、期首テストでの問題文という形でやって来た。

もちろん突貫工事で指導して、夏休みの課題は完了した形になる。そしてテストは予想以上に本から出題されたけれども、なんとか平均点以上は確保できた。

しかし残念ながら… 今年も「夏休みの宿題が全く問題なく終わる」ということはなかった。やれやれ、である。

来年こそは、無事に夏休みが終了することを期待したい。

(ちなみに折角の機会なので、もういちど一緒にThe Magic Fingerを休日に読み直すことにした)

それでは今回は、この辺で。ではまた。

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記事作成:小野谷静