魔法科高校の劣等生

「メモの魔力」で「魔法科高校の劣等生」29巻分析/30巻以降の予想

こんにちは、ヒツジ執事の四葉静です。

2019年9月10日に、「魔法科高校の劣等生」の第30巻が発売されることになっています。

先日のエントリーでは、第30巻の内容予想を実施しました。

9月10日発売の「魔法科高校の劣等生」第30巻と「メモの魔力」予想こんにちは、四葉静です。 別に前田裕二さんの「メモの魔力」を使うまでもなく、ただのGoogle検索により、魔法科高校の劣等生の発売...

今回のエントリーでは、「メモの魔力」で29巻を分析し、それを元に30巻以降の展開を予想させて頂きたいと思います。

ちなみに「魔法科高校の劣等生」は佐島勤氏が細部に渡ってストーリー案を作成していることを再認識させられ、やはりこれからは手に汗を握る展開になると予想しています。

鍵を握る八雲師匠

さて29巻で、自分にとって刺さったこと(気になる点)を抜き出すと、次のようになります。

  • 「九島光宣言が国家に敵対する姿勢を見せない限り、あの少年は放置しておくべきなのです」(佐伯少将)
  • 「いえ、残念ながら。ただ現下の情勢を鑑み、高い確率で司波達也の暗殺にあると推定します」(遠山曹長)
  • 「仮装行列の術式、ノウハウを秘密にして欲しい。誰にも教えないのは当然として、術を盗まれることもないように細心の注意を払ってもらいたい」(八雲)
  • もし八雲が追っ手に加わっていたなら、光宣はとうに捕らえられていたに違いない。
  • 「ま、無理もない。達也君はこの依頼がもたらる本当の利益をまだ理解していないみたいだから。知り合いの可愛い女の子に頼まれたというだけでは、遥々ミッドウェー島まで遠征する気にはなれないだろう」(八雲)
  • 「達也くんと深雪くんの未来を保障する縁の一つになると思うよ」(八雲)
  • 「先代九重の『纏い』が大本になているのは紛れもない事実だが、それを現代魔法と結びつけたのは我が藤林の『影分身』。他にも多くの術法を、我々は旧第九研に提供した」(藤林)
  • 「深雪様はご本家の跡取りにして我が主、達也様の御婚約者でいらっしゃいます。斯くも貴重な御身を、このような瑣事で危険に曝すわけには参りません」(兵庫)
  • 達也は遂に、精神体を消去し、精神生命体を殺害する手段を得た。
  • 「使用人一人を取り戻すのに、何故そこまで熱心になれる?」(貢)
  • 「八雲師匠にも、同じことを問われました。それからずっと、考えています。ですが自分には、分からない」
  • 「USNAの、魔法師で構成された非合法工作部隊です」(遠山)
  • 「面倒になるから? でも君の行動は既に、大きな問題に発展しているよ」(八雲)
  • 「行かせてあげれば良いじゃないか」(八雲)
  • 「スポンサー様のご意向よ」(真夜)
  • 「やはり、パラサイトを国内から一掃したいとのお気持ちが強いのではないでしょうか」(葉山)
  • 「九島光宣の処理に時間が掛かりすぎていると、あの方々はお考えなのかもしれません」(葉山)
  • 「まったくだ。浮世は本当にままならない」(八雲)
  • 達也はそれ以上何も言わず、今も土の上に胡坐をかいたままの八雲に、背を向けて歩き出した。

ここから標題を抜き出して、同時に抽象化もしてみましょう。

  • いろいろな勢力が、それぞれの見識で行動する
  • USNAの一部は、司波達也を暗殺しよう考えている
  • 九重八雲が介入すれば一件落着していた
  • 九重八雲は将来の事態を予想することができる
  • 深雪は達也にとってアキレス腱
  • 八雲の封印では不十分
  • 達也は意図しないで周囲に迷惑をかけた

八雲師匠のファンだという目で見なくても、彼の見識や行動が重要なのは明らかです。

そこで今回は八雲師匠が表に出て活動する第19巻もチェックしてみましょう。

実は無能なお兄さま

  • テロリストを退治する任務に従事する為、自分の愛する者がテロに曝される脅威に怯えなければならない。
  • 「私が貴殿に頼みたいのは、司波達也が不都合な状況に陥らないよう、彼の手綱を握ることだ」(青道)
  • 「達也さん、物分かりが良すぎるというのもどうかと思います」(亜矢子)
  • 心当たりは米軍だけだ。
  • 「敵が自爆した」(克人)
  • しかしそれは、伏せておかなければならないカードだった。
  • そんな真似をされては、彼がここまで苦労してきたことが全て水の泡になってしまう。
  • 八雲は素早く、首を横に振った。
  • 「僕はむしろ、君が何故あんな軽率な真似をしようとしたのか訊きたいくらいなんだけど」(八雲)
  • 「事件解決が君にとってそんなに大切なことかな?」(八雲)
  • 「あの時君がカノープスの分子デバイダーを『分解』していれば、米軍は君を敵と認定しただろう。米国の覇権を脅かす存在として、君を暗殺しようと企てることになったはずだ」(八雲)
  • 「それは、深雪くんの身を危険に曝すことにもなる。君はあの時、そこまで考えていたのかい? 僕には、そうは思えない」

こうやって見ると、意外ことが分かって来ます。

  • 司波達也は日常レベルの状況把握はできるが、戦略(政治)は出来ていない
  • 戦略レベルの状況把握は、彼ほどの魔法力を持つ者には必須
  • 自分では認識できていないが、守られた存在である
  • 米軍が本気出している時点で、変だと気付くべき
  • 切り札を隠しておく必要があるのは承知で、使ってしまおうと条件反射行動

司波達也という人物は、一部では「さすおに」と呼ばれています。

これは「さすがです、お兄さま」の省略形です。しかし魔法力と実戦力はたしかに驚くべきものですが、戦略的思考が欠如しています。

感情が薄いからこそ、その辺りは客観的に見ることが出来て欲しいものです。

ここで転用に何か書こうとすると、「それではどうして司波達也は戦略的思考が欠如しているのか?」あたりでしょうか。
これは小説の構成を考えると、簡単に想像できます。

圧倒的な力を持つ主人公が、オレ様として存分に力を振るうのが、この小説の特長です。

下手に思慮深くなって魔法力を発揮しないでいると、小説の特長が無くなってしまいます。だから著者としては司波達也には、「一見すると頭は良いが、戦略的な思考に欠ける生活力のない愚者」とする必要があります。

またそうすることにより、オレ様小説の特長を生かしながら、ハラハラドキドキといった要素も加味することが出来ます。

ただしリアリティを持たせている小説だと、あっという間に敵方に瞬殺されて終わりです。別に司波達也本人ではなく、周囲を壊せば良い訳ですから。

そこで物語が終わらないように、閣下や九重八雲師匠の活躍が必要となる訳です。

こうやって見ると、29巻で「まったくだ。浮世は本当にままならない」とコメントする八雲師匠は、実に大人です。これは彼のボヤキではなく、司波達也に気付いて欲しいことでしょう。

しかし彼が気付いてしまっては、小説が終わってしまいます。だから彼は、八雲師匠に背を向けて立ち去ることになりました。

ここら辺は思慮が浅いというか、歳相応で止むを得ないといったところでしょうか。

考えてみれば、もともとガーディアンとして育てられていて、そちら方面の英才教育は受けていません。

高校生活は重要だ

こうやって見ると、著者は緻密にストーリーを練っているようです。

かつて本作を「SFジュナイブル小説」と呼んでいましたが、たしかにその通りだと思えて来ました。

そういえば作者は神奈川県を舞台にすることが多いですが、高校時代を神奈川県で過ごしたのでしょうか。

綾瀬だとか大和だとか、やたらとマイナーな地名が登場します。

私がそれを把握できるのも、高校時代をこのあたりで過ごしたという点があります。

高校時代に、いちおう戦略的思考を身に付けて大人の仲間入りをするのがパターンといったところでしょうか。

今でも高校時代の連中とは付き合いがありますし、なかなか「ジュナイブル」は重要なキーワードかと思います。

さすがは佐島勤氏といったところでしょうか。

まとめ(参謀役)

さてそんな訳で、彼の致命的な問題点が明らかになって来ました。

また30巻以降を予想すると、この戦略的思考の欠如で「ハラハラドキドキ」が続くことでしょう。

さすがに八雲師匠をいつまでも登場させるのは何でしょうから、ここら辺で参謀に登場して欲しいところです。

こうなると一条君のブレーンである吉祥寺君が羨ましくなって来ます。

主人公というのも、なかなか大変ですね。

それでは、また。