激安で国産鰻(九州産)の鰻重を食べることが出来た話

スシローの鰻重

先日はスシローの鰻寿司が期間限定100円で販売されていると紹介しました。

これはスシローの説明だと国内産(九州産)とのことで、試したらば肉質は悪くなかったです。

ただし在宅勤務を利用して、平日昼間に調達した鰻寿司です。見た目は美味しそうな鰻重に仕上がりましたけど、食べた感想は今一つでした。

https://bike-neko.com/unagi/?p=400/

そこで今回は、休日に挑戦してみることにしました。結論としては、「激安の国産鰻の鰻重、悪くはないな」というところでした。

どんな感じになったのかを、今回も小説風に説明してみることにしましょう。

鰻の蒲焼の入手

ようやく待ちに待った休日がやって来た。

もちろん休日は誰にとっても嬉しいだろう。しかし今回、”よつばせい” には挑戦したいことがあった。

前回は時間不足もあって調理しきれなかった、スシローの期間限定100円ウナギ寿司の完全鰻重化(魔改造?)である。

そのためにもスシローからの鰻寿司を、何としても入手する必要がある。

彼はそのために、いつもより1時間早い6時30分に起床した。

単に二度寝しないだけという説もあるが、大切なのは睡眠ではない。寝食の「食」を優先しただけの話である。

なぜならスシローの持ち帰り注文は、当日7時から開始されるのである。

着替えをして風呂掃除をして可燃ごみを片付けていれば、7時はあっという間にやって来る。

彼は躊躇することなく、鰻寿司だけを8つ注文した。1つ100円の特別サービス期間だから、税込みで864円である。

(心の中の声:「スシローさん、鰻寿司だけ注文してごめんなさい」)

もちろん朝飯は抜きだ。日頃はきちんと三食を忘れない彼だが、今日の昼は特別である。何しろ溢れるほどのウナギの蒲焼が待っているのだ。

人間とは現金な存在で、希望があるとやる気が出る。スシローへ鰻寿司を受け取りに行く時間は、あっという間にやって来た。

彼は「沈黙の艦隊」の海江田艦長のように沈着冷静にして全力をもって、子供用20インチ自転車でスシローへと向かった。

いざ鰻重に挑戦

しかし物事というのは計算通りには進まないものである。第一のトラブルは、まだ自転車で全力疾走した呼吸が戻り切らない、帰宅後5分頃に発生した。

スシローで鰻重

1, 2, 3, 4, 5, 6, 7! どう見ても、鰻寿司は7つしか存在しない。

[chat face=”partner.jpg” name=”パートナー” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=”maru”]ごめんねー。お腹が減っていたので一つ頂いちゃった。なんだかごわごわしていて、美味しくないお寿司だねー[/chat]

私「…..」

そりゃ、美味しくないだろう。冷蔵庫で保存されていたので、ウナギの蒲焼は冷めきっている。いくら国産鰻(九州産)とはいえ、冷え切っていたらば脂も何も固まっている。大トロの時にも経験したハズだが、全く教訓が活かされていない。

しかしパートナーの腹をかっさばいて開腹手術しても、鰻寿司を取り戻すことは出来ない。彼は何事もなかったかように、それでいて若干震える指先を蒸し… いや無視して、次の「蒸し」作業に移った。

そう、前回は蒸さずにオーブンで焼いただけであり、皮の裏の脂が気になったのだ。そこで今回は町田の双葉や野田岩のように、徹底的に蒸してから仕上げ焼きするという作戦を取ることにした。

どういう訳か、冷凍マグロの解凍は許可されていないのに、蒸し器の利用は許可されている。ともかく今はそんなことを気にしている暇はない。

彼は流れるように蒸し器を用意し、クッキングシートを敷いて「蒸し」を開始した。目標は野田岩の小一時間には及ばないものの、30分である。

5分 … 10分 … 20分 … しかし、ここで第二の障害が発生した。

[chat face=”partner.jpg” name=”パートナー” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=”maru”]おなかが減って我慢できないんだけどー[/chat]

私「…..」

再び沈黙し、息を整える。いやパートナーさん、あなた鰻重は興味ないって言っていませんでしたか。さっき、鰻寿司を一つ食べませんでしたか?

しかし彼の予想は甘く、彼女は相当に腹を空かせているらしい。気づくと、いつの間にか鰻寿司のシャリ(寿司飯)は全て消え去っている。

家庭内の外交問題は、何にも優先されるべき事項である。彼は溜息をつくと、「蒸し」を中断して「焼き」に取り掛かった。

こちらはオーブントースターを使って、アルミホイルの上に鰻を置いて焼くだけである。ただし醤油1、味醂(みりん)1の比率で「ウナギのタレ」を作り、焼く前に塗ることは忘れない。もちろん今回も、念のために日本酒を少し垂らしておいた。

いざ試食

そして出来上がったのが、画像のような鰻重である。

スシローの鰻重

既に一部が消え去っているのは、撮影を待ちきれずにパートーナーが試食したからである。スマホを取りに行って戻ってくるまでの数十秒間で、これだけの鰻重が消失していた。

ちなみに今回は前回よりも焼き色が濃い。これは「蒸し」によってスシローが塗っていたタレが落ちて、全て即席の鰻タレで焼かれたことによる。

[chat face=”partner.jpg” name=”パートナー” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=”maru”]あ、すごい。本当に鰻が柔らかくなっている。そういえばオーブンから取り出す時も、少し身が崩れた部分あったわね。[/chat]

興味がないと言っていた割には、実に良く観察している。そう、東急ストアで販売されているレトルト野田岩ウナギ並みの柔らかさである。

おまけに私も試食してみると、今回は皮の裏側の脂が全く感じられない。相当なレベルに仕上がっている。

ただし …..

[chat face=”partner.jpg” name=”パートナー” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=”maru”]柔らかいけど、やっぱり『川魚』っていう感じね。それから東急のレトルト野田岩ウナギの方が、同じ『川魚』でも美味しいわ![/chat]

そりゃ奥さま、あちらは2021年2月5日時点で税抜き2,780円で販売されている。「赤い彗星」は普通のザクよりも3倍速く動くそうだけれども、鰻重の価格差も三倍以上ある。そしてウナギの蒲焼の大きさは、スシローの方が1.5倍ほど大きい。

いくらスシローが大量購買にモノを言わせて頑張っても、店舗で日頃は税抜き300円で販売されている鰻である。どう頑張っても野田岩の方が良質なウナギを確保できる。それにスシローの国産鰻(九州産)は超巨大サイズ鰻なので、どうしても味が大雑把になってしまう。

「残念だが認めざるを得ないな。寿司屋ゆえの限界というものを!」というところだろうか。もちろん寿司屋の鰻寿司としては、相当なハイレベルだとは言える。

それにしてもMikanお嬢様の外出している時間を狙って挑戦したのだけれども、パートナーに半分近くを食べられてしまうとは計算外だった。おまけに最後の一言がトドメとなった。

[chat face=”partner.jpg” name=”パートナー” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=”maru”]日本酒を使ったでしょ。私は日本酒を使わない方が好みだわ。[/chat]

私は別に日本酒は気にならないし、そもそもこれは私だけが食べるハズだった鰻重である。

かしこまりました、奥さま。今度は全員が寝静まった夜中に、こころゆくまで鰻重を食べさせていただくことにしましょう ….. と、よつばせいは固く心に誓ったのであった。

(小説風、ここで終わり)

まとめ

と、いう訳で、味は完全には満足できないものの、まともな国産鰻(九州産)の鰻重を、税込み864円で仕上げることが出来たのでした。

コストパフォーマンスを考えると、十二分に満足できる鰻重です。

(それに「冷凍ウナギしか食べてない!」という悪友にすれば、いちおうは冷凍ではない鰻重となる訳です)

ただし激安の正反対の最高クラスの鰻重を味わってしまった者としては、もう一歩という感じでした。さて素材は悪くないので、どうやって改良したものか ……

それでは今回は、この辺で。ではまた。

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記事作成:よつばせい

P.S.
パートナーが撮影してくれていたそうで、おかげで冒頭画像には食いかけでない鰻重の画像をアップできました。感謝です。